山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

たまには手道具も・・・

昨日の夜から今日に昼にかけては随分と雨が降りました。

畑は田んぼのようになっていますし、そもそも雨の中ではやることがありません。

土が乾かないとジャガイモの土寄せができないなぁ~…。

「晴耕雨木」というわけで、今日は三角スツールの制作を再開します。

脚が磨き終わったので、あとは座面だけ(・・・と言うか、パーツが脚と座面しかないんだけど)。

座面の表情を出すのには手道具が活躍します。

小鉋(こがんな)で側面をあら削りします。

左が加工済みで、右がこれから。右はルーターでの坊主面加工でつるつるのままで、工業製品みたい(今どき、こんなデザインの製品もないか?)でかっこ悪い・・・と個人的感想です。

鉋で不規則な削り跡をつけることでもともと木という素材の持つ「個性」を邪魔することがなくなります・・・たぶん。

上面も同じく手作業で表情を付けます。こちらは丸鑿(まるのみ)で斫っていきます。

・・・ゴンゴンゴン・・・

左が加工後で、右がこれから。座面を凸凹にすることで、座ったときにお尻が滑りにくくもなります。

たまには手道具での加工もいいものです。初心忘れるべからず、ものづくりの気持ちを忘れないようにしましょう(「じゃあ、もっと制作しろよ」って感じもしなくはないが…)。