山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

暑さが帰ってきました

お盆のまさに佳境、15日に直撃した台風は各地に大きな被害をもたらしました。

被災された方、そして台風に続く豪雨によってご苦労された方にはお見舞い申し上げます。

ただ、この台風は当地に待望の雨をもたらしてくれました。

何せ1か月間、ほとんど雨が降っていなかったので、畑の作物のみならず、木々にいたっても限界でした(事実、庭先のイチジクは3割くらい葉が落ちてしまった)。

私だけでなく、どれほど多くの人が苦しんでいたかという一例をあげると、道の駅ではこの時期の主力商品であるエダマメの出荷が例年よりもかなり少なかったのです。

15日は一日中雨で、トータル150㎜くらい降りましたが、幸いに川の水は溢れることなく、河道を勢いよく流れて行くに留まりました。

畑も翌日の午前中こそ低いところに水が溜まっていましたが、浸水による被害は免れました。

その台風が来る前日、ぬかるんでは当分畑が鋤けないと大急ぎでエダマメやトウモロコシの跡地を耕しました(トウモロコシは8月6日に、エダマメは13日に最後の収穫を終えていた)が、どうにも土が起きません。

「そういや、トラクターの爪なんて気にしたことなかったな」とロータリーを見ると(←きちんと毎作業時に点検しましょう、基本です)、髪の毛くらいしかすけなそうな(掛詞ね)深爪、・・・それとも浅爪?

そこで、即注文。昨日にその爪が来たので、畑仕事のピークが過ぎて時間を持て余している今日の午後(いや、木工やれよ)、さっそく交換しました。

金色の爪が新しいもので、青いのが今まで使っていた爪。これまでのものはもはや鍬(くわ)としての機能は失われています。

作業効率だけでなく、費用対効果の面から言っても交換時期をはるかに逸しているのがわかって恥ずかしい・・・。

そして、この交換作業、「2時間もかからないくらいで終わるかなあ~」なんて極甘の見通しを立てていたら、なんの何の、3時間半くらいかかってしまいました。

・・・だって、ボルト・ナットが錆付いていて、外すだけでも一苦労だったんだもの。

そして、オイルスプレー(いわゆる5〇‐6)は一缶使ってしまいました。

36℃の炎天下の中、とんでもなく辛かった…。もう向こう3年くらいは爪の交換したくない、絶対。

・・・蛇足がだいぶ長くなってしまいました。

話題を戻すと、当地では風が弱かったのも幸いして、台風がもたらした雨は野菜たちにとっては恵みの雨となりました。

例えばこの長ナス↓

それまでの生長の遅さとは別人、・・・もとい、別ナスのように新梢や葉を展開させています。

ほんとはもうちょっと涼しい方が快適生活なナスがこれなのですから、他は言わずもがな。

ツルムラサキは株元の肥料が溶けて吸収できたこともあってか、葉が厚くたくましくなっています。

カボチャも一気に領土を拡大しました↓

勢いがいいのは摘芯をしていないこともあります(つまり親ヅルが率先して伸びている)が、着果が楽しみです。

果実がつくと言えば、雨が降るまでカボチャは雄花ばかりでした。

それが大雨が降ってから伸びたツル先には雌花が目立つようになりました。

品種のせいかもしれません(品種によっては株が若いうちは雄花が優先するなどあるでしょうが、この品種との相関まではちょっとわからないや)が、十分な水分を得られないときには果実を形成しないというのはありそうです。

カボチャにはもう薬は撒きません。

なので、ハチさん、頑張って花々を飛び回ってください。

でも、こんなに生長が良かったなら、「摘芯して3本立や4本立で大量収穫を望めたんじゃないのかな」とスケベ心が出てしまいそうです。

まあ、例年以上の日照時間を確保できたイレギュラーとでも思っておきましょう。

そして、後から定植したカボチャもツルが伸び始めました↓

こちらも早く生長して、1株あたり3個の収穫を得たいものです(うちは山間だからね~、近所でも平地の方はもうちょこっと作りやすいかも)。

お盆の仏花として、はたまたドライフラワーの材料(夏休みの工作にも使われたのかな?)として切り尽くされたセンニチコウも撒いた肥料が溶けたこともあってか、ボリュームを急速に回復しています↓

彼岸よりも早くに花束ができそうです。

このお盆中、鉢植えのセンニチコウも健闘していました。

高速道路併設の道の駅では1日2個くらいのペースで売れていったこともあって、半分は出ていきました(残念ながら、地元の道の駅では商品としてではなく、売り場に華やぎを与える販促アイテムと化していた)。

センニチコウはきちんとお手入れをすれば10月いっぱいまで楽しめます。

このように、多くの野菜たちは大喜びで我が世と思う夏を満喫しているわけですが、ネギだけは仲間に入れていません。

もちろん、ネギにとってもこの雨は恵みだったのですが、それにしても暑すぎる…。

しっかりとした雨でしたから、肥料も溶けてもっと葉鞘の緑が濃くなるかと思っていましたが、全然でした。

まだまだ、ネギにとっては耐えなければならない季節が続きます。

・・・が、敵もその動きを活発化させてきたようです。

ネギが倒されています。そして、葉先は黒くなって枯れています。

切り倒しているのはネキリムシ、葉っぱにはベト病が広がってきているようです。

被害を食い止めるべく、ほとんど生長を見せないネギに薬をやる昨日・今日でした。

・・・おや、随分と今日の投稿は文章が長くなったなぁ。まあ、いいか。

 

<農薬使用履歴>

・23カボチャ①(圃場前作23春コールラビ

 日にち   農薬名      希釈倍率   使用方法  (回数制限) 

 7/19    野菜ひろば      -     株元処理    ( 5 )

 7/21    スミチオン     1000倍    散布     ( 3 )

 8/3     スミチオン     1000倍    散布     ( 3 )

 

・23カボチャ②(圃場前作23エダマメ)

 日にち   農薬名      希釈倍率   使用方法  (回数制限) 

 8/2    野菜ひろば      -     株元処理    ( 5 )

 8/8    スミチオン     1000倍    散布     ( 3 )

 

・23ネギ(圃場前作22長ナス)

 日にち   農薬名      希釈倍率   使用方法  (回数制限) 

 7/21    スミチオン     1000倍    散布     ( 2 )

 8/19    野菜ひろば      -     株元処理   ( 3 )

 8/20    ダコニール     1000倍    散布     ( 3 )