山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

今回もとって

涼しくなり発芽温度に近くなってきたので、頭の中はシイタケのことでいっぱいです。

一日のうちで、半分くらいはシイタケのことを考えています。

 

でも、たまには正気に戻って、木工のことを考えます。

前板と側板の短冊は鑿(のみ)ではつって、表情を作ります。

・・・コンコンコン・・・

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追逆目(おいさかめ)の難ありの板は鑿ではつるのもひと手間です。

この後、矧ぎ合せて接着待ち。

そして、今回もウォールナットで取っ手を作ります。

♪取ってもとってもとっても大好きだから~

材料はずいぶん前に取っていましたが、今日まで伸ばし伸ばしになっていました。

扉の装飾などができないので、今日から本格的に加工の始まりです。

・・・

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機械操作ではシイタケのことばかり考えないで集中しました。

そのあと、胴張りや面取りを手作業でしていきます。

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ストーブを点けました

 

9月に入ってから、晴れた日は数えるほどしかありません。

これから先も曇りや雨の日が多いようです。

私の今の興味はシイタケが出るかどうか。

毎日、榾木を観察しています(植菌年だからほとんど出るわけないのだけど)。

あら、もしかして毎日見つめられているから、恥ずかしくて出られないのかな。

「秋来ぬと目にはさやかに見えねども・・・」とは言うけれど、「秋」がやっぱり目に見えてほしい。

 

捨て摺りの空研ぎの続きをやります。

・・・シャカシャカシャカ・・・

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ようやく終わりました。

終わったらすぐさま拭き漆↓

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表面の「つるっと感」が向上しました。

あ、そうそう、涼しくなってきたので、漆部屋ではストーブを点けて作業をしています。

漆部屋では1年のうちで8か月、ストーブを使う北国のような生活、ああ~ああああ~。

前板と側板の短冊はこのように加工↓

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本実矧ぎでくっつけます。

突き切りはいいね。昇降盤がすべて仕事をしてくれます。

過ごしやすい気候の中、私は首が痛い

昨日から寝違えて首が痛い…。

右は向けるけど、左が向き辛い。

もともとお金がなくて首が回らないのに・・・。

 

棚づくりはこまごましたものを作っていきます。

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これ↑は戸框(とがまち)。そしてこっち↓はその扉の中の底板。

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本実矧ぎ(ほんざねはぎ)で接着します。

似ているけど、こちら↓は背板

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相作里(あいじゃくり)で動いてもいいようにします。

でもこの背板の板は良すぎたかな、玉杢(たまもく)が出ているよ。見えなくなるけどね。

同じく板が続きますが、こちら↓が側板と扉の前板。

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短冊状になっているのは意匠上の理由からです。

この棚は拭き漆で仕上げますが、先客のイスが終わらないと漆部屋に入らないので、イスの2回目の捨て摺りの空研ぎもします。

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ブウィーーーーン&シャカシャカシャカ・・・。

とろけちまった悲しみに

雨ばかり降り続いて、家庭菜園にも大きな影響が出ています。

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聖護院大根は葉っぱがとろけちゃいました。

このほか、ナスも大きな被害(褐色の腐敗)が出ていて、株の半分が葉っぱのみならず茎までとろけていました。

秋ナスを楽しみにしていたのに…。

残念な記事はさておき、今日は久しぶりの本気の家庭菜園のお手入れです。

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ダイコンとその他の野菜を蒔きたかったけど、伸ばし伸ばしになっていて、予定地には雑草の緑で覆われています。

君たちのために肥料をやったわけではないよ…。

ダイコンの種まきは嫁さんが担当し、嫁さんと続いてイチゴの定植をしました。

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ポットの中のイチゴ苗も徒長しています。

直植えにしたらなんぼかマシになるかなぁ。

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雑草除けに藁も敷きました。

ニンニクも植えました↓

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その他、菊菜(春菊)と水菜も種を蒔きました。

ちなみに、今年は白菜諦めました・・・、だって毎年うまくできないのだもの…。

シイタケの榾木は「榾起こし」をしました。

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果たして、シイタケは出てくるでしょうか。

青やオレンジ色のカビが生えている榾木見受けられ、さらに心配です…。

ネット回線が遅い

この町では、ネットの回線は町と契約して引くことになっています。

しかし、その回線がとても遅い、遅い・・・。

ブログの写真をアップロードするのも時間がかかって仕方がありません。

特に、枚数が多い日はそのための時間を確保しなければなりません。

町議会議員選挙であれ、どっかの政党の選挙であれ、公約に掲げてくれたらなんでも投票します(・・・もちろん、冗談ね)。

 

一昨日と昨日はムラの行事で、制作の方もあんまりできませんでした。

今日の分と合わせて記事を書きます。

蟻桟ができたので、柱の材に墨を付けて加工します。

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今回は枘を3枚にしてみました(あんまり意味ないけど)。サービス、サービス。

早速、組み立て↓

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天板と柱は蟻桟を介しているので、念のためスパンを確認してから間の材料を加工します。

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長手の方の写真を撮り忘れたけど、もちろんそちらも加工して再び組み立てます。

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すんなりと組み立ったように見えますが、なんでか妻手と長手の枘が入らなくて苦戦してました。

単に、枘がきつく且つまた枘穴の中でお互いがかち合っていただけだったけど、大物の調節はなかなか苦労します。

全体の実寸も確認出来たら、さらに加工を進めます。

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思わぬ時間がかかりました

捨て摺りの空研ぎは思わぬ時間がかかってしまいました。

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もちろん、サンダーでできるところはサンダーでやっているのですが、手作業も多いのです。

ところで、このサンドペーパーの消費が馬鹿にできません。

1枚あたりは数十円ですが、毎度結構消費します。

経費って、「塵積も」で膨らんでいくのですね。

空研ぎが終わったら、再び捨て摺り↓

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前回よりもちょっとだけ色が明るくなりました。

やっぱり今日も雨が降っています。

明日・明後日はムラの行事ですが、天気が心配…。

大きな蟻桟

今回の蟻桟は比較的大きなものです。

嵌めたらこんな感じ↓

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写真ではわかりませんが、ひっくり返すと寿司屋さんの大きなまな板のようです(そんな寿司屋行ったことないけど)。

気候が不安定なので、次はいつ木取りや荒取りができるかわかりません。

ですから、棚板となる板も今日出して、大方の寸法で挽きました。

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薄い板ですが、山の一番下にあったので、出すのが大変でした。

板って重いんですよ。

重い板を降ろしたり、積んだりするたびに木工辞めたいと思う…。

まあ、私はまだ冗談ですが、事実、年配になって板が重くて持てなくなったからと辞める人もいるようで・・・。

天板と蟻桟以外の部材も寸法を加工しました。

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横に架ける部材の長さは実寸を見てからと思っていますが、厚みと幅を決めました。

ここから、仕口の墨を付ける前にイスの拭き漆の空研ぎをします。

・・・シャカシャカシャカ・・・

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いつもながら、服が粉で真っ茶色になります。