山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

久しぶりの青空で

久しぶりの青空が広がり、今までできなかったことをします。

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それは材料の木取りと荒取りです。

木取りというのは板の状態を見極めて墨を付ける作業。

荒取りというのは板を大方の寸法に切る作業。

作業場が狭い私のところでは、どちらも外でしなければいけません。

ずっと雨だったので、できなかった、・・・まあ、図面もできてなかったんだけどね。

青空の下で、チェーンソーを振り回して、バンドソーで縦挽きをして荒取り完了。

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次は本格的な加工、まずは蟻桟からします。

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飽きると集中力がなくなるので、同時並行で扉の取っ手も作ります。

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無駄に杢(もく)が出ているウォールナット…。

久しぶりの青空

久しぶりに青空を見ました。

そして、家の前の田んぼでは稲刈りが始まりました。

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今のコンバインってスピード早いね。あっという間。

そんな陽気にほだされて、家庭菜園の手入れを本腰入れてしたわけではありませんが、何となくアップしました。

うちの野菜たちは久しぶりの青空を満喫。

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玉ねぎとイチゴの苗は、今まではひどい雨だったので屋根のある所に置いていましたが、今日は外に出しました。

ダイコンはいつの間にか食べられて穴だらけ。

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こちらも青空だったので、BT剤を撒いて青虫対策です。

ピーマンとナスは元気ですが、トマトは何度となく棚が崩壊してもう片付けなければいけません↓

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ツルムラサキとシソは元気。

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嫁さんがこまめに収穫と誘因をしているので、台風にも負けず、のびのびとしています。

でも、長雨でツルムラサキさんはちょっと緑色が薄くなって美白になっちゃったかな。

稲刈りが終わるとだいぶさみしい風景に↓

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自然とそこに暮らす人の営みにはたしかに秋が深まりつつあります。

『日本工芸会 近畿支部 木竹工部会展』のお知らせ

隔年で開催されます『日本工芸会 近畿支部 木竹工部会展』が『日本伝統工芸展 京都展』の期間中に大丸京都店で開催されます。

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日本工芸会に所属する近畿在住の木竹工の作り手が多く参加します。

若輩者の私も及ばずながら参加させていただきます。

京都髙島屋で開催されます『日本伝統工芸展』と併せて、是非、ご高覧ください。

 

日本工芸会 近畿支部 木竹工部会展』

 期間:2018年10月17日(水)~23日(火) 

       10:00~20:00(最終日~17:00)

 会場:大丸京都店 6階 美術画廊

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久しぶりの拭き漆

 

このところ、雨ばかりで、昨日・今日に予定されていたムラの行事も中止になりました。

行事は来週に持ち越しとなりましたが、今回はうちの近所が当番なので、昨日の午前中は雨の中、行事に必要な木を切るなどの準備をしていました。

そして、昨日の午後は家と作業場の周りの草刈りを小雨の中やりました。

雨や露で濡れた草で、靴が濡れてしまうのが嫌なので、濡れた作業着になったついでに強行しました。

 

制作の方は辛かった磨きの作業が終わりました。

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磨きが終わったら、早速、拭き漆。 

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久しぶりに漆の作業です。この匂いも久しぶり。

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捨て摺りなので真っ黒になりました。

次は『京もの認定工芸士展』に出品する作品の制作です。

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展示会が10月の下旬なのに、ようやく制作に取り掛かります。

遅すぎですね…。

写真の板は幅が尺五あるので、うちの機械ではかからないために、電気鉋で平面だしと木端の基準出しをしました。

出品は、去年はカジュアルなスツールとテーブルで「京指物」っぽくなかったので、今年は反省して、棚を作ります(やっぱり構想では指物っぽくはないけど・・・)。

吊桟の棚はようやく完成。

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カラフルな引き出しで、木工界の原宿系?

辛い磨きの作業

あんまり外見からは見えないところですが、こちら↓の部材も面取りをしました。

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これで、「靴を履くときのイス」は刃物作業が終わったので、次は磨きの作業。

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機械でできるところは極力、機械でして、手作業はなるべく少なくしたいです。

 

磨きは結構時間がかかり、いつもの如くいろいろな意味で辛い作業です。

吊桟の引き出しは組み立てが順調に進んでいます。

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引き出しの方は取っ手がすべて付いたので、その「隠し」を付けました。

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こちらは完成まであと少しです。

こりゃなんだ~

最近、また夜に家の周りが騒がしい。

捕獲籠を使ってみよう。

・・・早速、2日でかかりました。

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♪こりゃなんだ~、さいはん(再犯)だぁ~
たぬきぃ~、たぬたぬ、たぬきぃ~、たぬたぬ、君のこと~、嫌いになんかぁ~

 

まさか、同じたぬきがまたかかるとは…。

このこどもたぬき、全く学習してないなぁ、残念。

今回は再犯なので、1日監禁の上、ちょっと(もちろん意地悪じゃないよ)驚かせました。

どんなことかというと、籠の外を竹ぼうきで叩きました。

本人、もとい本たぬきはびっくりして右往左往していました。

裏山で籠の扉を開くと一目散に逃げていきました、キィーーーン。

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写真を撮ろうと思ったけど、あんまりにも早い足取りでもう見当たらない・・・。

驚かせたのは良いことではないし、こちらとしても気持ちが悪かったけど、また家の周りを荒らされても困るし、人里で他の罠にかかってしまったら本たぬきが一番不幸と思う、ホントに。

もう絶対に戻って来ないでね、改心するには7回捕えて8回放すという故事もあるけども…。

台風が過ぎ去りました

台風21号は四国・近畿地方を抜けて、日本海を日本列島に沿う形で北上しました。

今回は台風の東側で暴風が吹き荒れ、多くの被害をもたらしました。

被害に遭われた方には、心からお見舞い申し上げます。

私は、昨日は一日、消防団出ていました。

真上を通る当地も被害が心配されましたが、幸いに、あまりにも台風の中心だったために、かえって風が吹きませんでした。

特に、このムラは南北の谷なので、風が吹き抜けることもあまりなく、前回の20号ほどの風にはなりませんでした。

ほんの僅かな距離やタイミングで全く被害状況が異なる自然災害の特異性に改めて驚きます。

 

面取りをただひたすらに続けています。

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肘掛けはなおのこと水茄子のようになりました。

・・・さらに面取りを続けます。

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面取りというディテールはやっぱり経験、そしてそこからの省察と配慮ですね。

やればやるほど、見た目・枘との兼ね合い・雰囲気などに改めて気づかされます。

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特に、私のような若輩者は、仕上げ方法を含めた事前の完成イメージと具現化されたもの、つまり完成作品とのギャップがまだまだ大きいようです。