凸の曲面を削っています。
正確には甲盛(こうもり)を削りだしています。
普通の台鉋(だいがんな)を使っても凸の曲面は削れますが、鉋の下端(したば:台の裏のこと)と材料の接触面は大きな鉋だろうと小さな鉋だろうと変わりません。
大きな台鉋を使うとあとで台を直すのがたいへんで、刃口(はぐち:鉋屑を削りだす口のこと)が大きくなると厄介です。
豆鉋であればちゃちゃっと下端を直して、刃口が大きくなったら台は打ち直せばいいのです。
それと、あまり大きな鉋を使うと重く、また動きが大きくなってしまうのでやりづらい、また鉋で材料が見えないという理由もあります。
製造業一般に言えることですが、材料の場合は「大は小を兼ねる」ことはままありますが、道具に関しては「大は大の用途、小は小の用途」が本筋です。