山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

全くもって暑い

とんでもなく暑い日が続いています。

そんな今日の午前中は「川狩り」でした。

ムラの真ん中を流れる川の草刈りです。ほんと、辛かった…。

草はまだしも低木が川の中に生えてしまうと、あっという間に川が荒れてしまうので、毎年の草刈りが欠かせません。

環境を維持するのってたいへんだね。

吊桟の引き出しはそんな暑い中、とろけそうになりながら制作しています。

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↑これは引き出し前板の突板を接着しているところ。

試作品よりはなんぼかマシな板を突板にしました。

その他の部材も徐々に作っています。

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吊桟は少し面白い仕口になっています。

こっちは桑↓

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昇降盤の枘引きで加工するときは扇風機にあたっているような感じで気持ちがいいです。

久しぶりの制作の図

 

手が遅いのは今に始まったことではありませんが、ここのところいろいろあって、「制作」の投稿が出来ていませんでした。

まあ、投稿ではなく、そもそも制作自体が進んでなかったんだけどね…。

引き出しの材料はおおよその幅決めまでいきました。

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結局、引き出しは36杯作ることになったので、こんな感じの量になりました。

作っている間に数が足りないことに気が付いて、一度となく幾度か材料を出し直したので、さらに時間がかかっていました。

底板も矧ぎ合せていきます。

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こちらもハタガネの数が限られているので、こまめに接着をしていきます。

ハタガネはやっぱり40本くらいほしいよぉ~。

吊桟は強度も考えて、アッシュで作ることにしました。

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アッシュは動きやすい素材ですが、この材料は目が細かいのでおとなしい、・・・たぶん。

記録的な大雨となりました

西日本では各地で記録的な大雨となりました。

被害に遭われた多くの方々にお見舞い申し上げます。

昨日までの3日間雨が降り続いた京丹波町にも大雨特別警報が発令されて、多くの地域で被害が出たようです。

 

この数日間、消防団の活動で出続けでした。

当地では特に土曜の明け方に非常に激しい雨が数時間続きました。

ムラの小さな川は堤防からあふれるほどの水量となり、その勢いもものすごいものでした。

うちの裏から脇の(いつもは水が流れていない)水無川も濁流が走り抜け、こぶし大の石や土砂が運ばれてきました。

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家の奥の森の様子です。

堆積した土砂が生々しい…。

本来はこんなに小さい水無川

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それがあふれかえって、というかただひたすらに水が流れてきて、行き場を失った水の一部が母屋の方へも流れてきました。

幸いに、数年前に掘った2本の水路のおかげで、基礎まで水が迫った程度で、通気口は超えなかったので床下浸水は免れました。

仕事場も染み出た山水が少し床に溜まった程度で、唯一、木材小屋が同じく山水でコンクリートの床が水浸しになったようです。

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まあ、これは大雨が降ればいつものことです(2年に1回くらいあるかな)。

家庭菜園は水無川の濁流を被り、一時は畑一面が川のようになっていました。

水は高いところから低いところに行きます。

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ここから滝のように畑全体を流れていきました。

泥と砂利が溜まっています。

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ネギは水で洗われて、畝がなくなり、根がむき出しになっています。

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菜園全体がネギくさい…。

落花生も畝がなくなっています。

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同じく、キュウリも畝が削られてかわいそう・・・。

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今日は家の周りの片付けと菜園の畝直しをしました。

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今日は半夏生

今日は半夏生、晴れれば暑いのも当然ですね。

ということは、早いもので今年も半分を過ぎました。

アジサイは今が見頃。

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雨に濡れる花もきれいですが、晴れた日の明るい光の下で見る花もきれいです。

明日から雨続きになるようで、予定にはありませんでしたが、夕方からジャガイモを掘り起こしました。

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雑草だらけで、ジャガイモはどこでしょう。

草に隠れてわかりませんが、ジャガイモ自体は葉や茎に勢いがなくなり、ちょうど掘りごろです。

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今年はなかなかいいイモの付き方。

土寄せと追肥がちょうどよかったようです。 

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株に元気があり余っていたのでしょうか。トマトみたいな実も付いていました。

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欠株が3割くらいでましたが、キタアカリ3㎏の種イモでこの収量でした。

イモの形も申し分ないですし、 上出来。

落花生とツルムラサキとシソの苗を作っていました。

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シソは元気がないですが、畑に移植です。

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嫁さんがせっせせっせと移植をしていました。

そしてツルムラサキには藁を敷きました。

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シソは小さすぎて藁も敷けない…。

落花生は直植えの欠株に移植をしていきます。

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場所がダイコンの陰になっているためか、ポットより直植えの方が小さい…。

今日はその他に、夏植えキュウリの苗も2つ買ってきて畑に移植しました。

他の夏野菜も元気に生長中です・・・

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・・・といきたいところですが、キュウリとカボチャのそれぞれ1本が生長をやめてしまいそうなほど元気がありません。

材料足らない

今日の午前中はムラの水路の草刈りでした。

気温が上がって、蒸し暑くて辛かった…。

昨日出してきた材料を加工していきます。

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引き出しの底板の樅と躯体の柱になる欅は柾にしてシージング。

樅は材料が足らなくて、今日新たに半坪ほど出してきました。

思ったよりも歩留まりが悪かったのよ・・・、難ばかりの板だったから捨てるところばかりで。

 木端(こば)のカネ(直角)が出たら、板を矧いでいきます。

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このハタガネで留めている材料は桧です。

やっぱり、松と表杉(おもてすぎ)以外の針葉樹は柾使いがいいですね。

杉はこんな感じ↓

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樅は悪いところばっかりだし、欅は白太が多かったし、桧と杉は真っすぐな柾にするために木端を挽き直したので、薪ばかりが溜まっていきます。

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どうやら杉・桧も量が足りない予感…。

そろそろ梅雨明けかな

昨日の当地は激しい雨が降りました。

いつもは水無川のうちの敷地の境の小さな小さな谷も、水が音を立てて流れていました。

菜園も土がぐでぐでになりましたが、今日は晴れてとっても蒸し暑くなりました。

吊桟(つりざん)の引き出しの製品を作るため、材料を取ります。

私はハタガネを少ししか持っていないので、板を大量に矧ぐには接着待ちのために時間がかかります。

そのため、材料取りも引き出し材から始めて、図面描きや躯体の制作中に板矧ぎをします。

引き出し材の桧(ひのき)から↓

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長さ4m・巾40㎝くらいの板目ですが、真ん中付近に節が出ているので、柾(まさ)で取るにはちょうどいいです。

・・・きっと枝打ちが遅かったんだね。

桧をもう一丁↓

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杉はもともと4mの柾の杣(そま)でした。

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 一本では足りなかったので、もう少し足しました。

 引き出しの底板は樅(もみ)にします。

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難だらけの板なので、1坪くらいですが半分は使い物になりません。

でも、厚20㎜なので半分に割って使います。

ですから、結局1坪くらい取れるはずです。

引き出し6杯の棚を6つか7つ作るつもり(躯体の材料の都合による)なので、引き出しは全部で40杯を超える量を目安にしています。

躯体の柱は欅(けやき)を使います。

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試作では気にしませんでしたが、今回は製品を作るので、四方柾(しほうまさ)になるように板を選びます。

80㎝の長さの一寸角くらいになりますが、材料をケチって木取りをして反ってしまうと残念な結果になるので、危ないところは避けて取ります。

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 昨日の雨で表に出られなかった蛇さんも、今日は散歩に出て陽向ぼっこをしていました。

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やっぱり仕事は道具だな

組みあがった引き出しはまず鉋で目地払い。

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そして、同じく鉋で先板に向かってほんのわずかに先細りにして、引き出しを入れる際に支障のないようにします。

そのあとは表面の磨きと面取りをサンダーでしていきます。

・・・ブウィーーーーン・・・

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やっぱり仕事は道具だな。

当たり前のことだけど、道具に問題がなければ仕事がサクサク進みます。

躯体に引き出しを入れるとこんな感じ↓

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今回は詩作ということで、前板の薄板はあるものを利用したので、まちまちの樹種です。

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横から見るとこんな感じです。

側板も強度的に問題がなければ、杉と桧のように2種類の木でも使って2色でやるのが良さそうです。

まあ、機械仕事がほとんどだし、廉価モデル(あくまで無垢の家具の世界の話ね)の「プロダクト」にしようと思うので、強度は「必要とされる程度」で神経質にならなくてもいいかな。

いくつか改良を必要とする箇所も見つけることができたし、今度からある程度の数を意識して作りましょう。

とりあえず、試作とはいえオスモオイルで塗装をしておきます。

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やってから気が付いたけど、取っ手を木材で自作するなら、塗装はその後が良かったかもしれませんね。