山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

焼き印と塗装

「この木の種類は何ですか」というご質問をたびたび受けます。

いろいろな種類の木が入っている積み木では、なおさら皆様お気になさるでしょうし、こちらとしても樹種によって様々な個性があることを感じてもらいたいと思っています。

ということで、積み木には焼き印をすることにしていました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180428210924j:plain

↑こんな感じ。

たくさんあるとなおさら「かわいく」なっています↓

f:id:yamanoimokkoubou:20180428211036j:plain

でも、この焼き印をするのに結構時間がかかるぅ…。

箱の磨きと並行してこの焼き印にも取り掛かっています。

さらに、ちょっとずつではありますが、塗装、はじめました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180428211043j:plain

塗料はいろいろ検討したりしなかったりで、オスモオイルにしました。

安全性と安定性、そして材料・用途との相性、たまに作業性との兼ね合いです。

ピースと箱のすべての塗装を一回でやるスペースがないので、小分け小分けにして取り掛かるのです。

f:id:yamanoimokkoubou:20180428211033j:plain

ちなみに塗装のペースは3時間でこの桟板が5枚余でした。

やっぱりなかなか手が遅いですね。

やわらかいそば屋

側面の目違いも機械でとり、面取りをしたら、盛りそばの器がやわらかい印象に。

f:id:yamanoimokkoubou:20180425213609j:plain

積み木の箱は30セット分くらいです。

積み木本体に比べて数が少ないので、追々、作り足さなければならないところです。

そして、面取りをしたらば、これまでさんざんやってきた面取り部分の磨き作業が待っていました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180425213604j:plain

ハエが手を摺るようにサンドペーパーでこすります、永遠と・・・。

この手作業はいつになったら終わるのだろうか?

そして、いつになったら積み木は完成するのだろうか。

もう夏が来たのかな

4月だというのに、日中は半袖でも暑いです。

もう夏が来たのでしょうか。

なんぼ何でも夏の訪れが早すぎやしませんか。

もしかして、もうすぐ一年中「夏」な世界になるのかな。

 

箱の制作は断続的に接着を進めてきました。

並行して、上下の目違いをとることも進めています。

f:id:yamanoimokkoubou:20180422204034j:plain

あと、底の四方桟(重ねるためのもの)も材料をとり、サンドペーパーをあてました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180422203946j:plain

一方で、次の制作のために木材を出してきました。

欅(けやき)の柾板です↓

f:id:yamanoimokkoubou:20180422203925j:plain

ただこれは四方柾ではなく、芯去(しんさり)の柾なのです。

芯去とはいえ、この丸太はややひねていたので、芯もくねくねしています。

というか、正確に表現すると、芯もくねくねしているので、繊維も並行ではなくやや曲がっています。

とりあえずは白太(しらた)と残っている芯とその割れを取り去り、フリッジにしました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180422204024j:plain

そば屋のようだ

道具の関係で、4個ずつ接着・固定しては待ち、また接着の繰り返しで積み木の箱を制作しています。

f:id:yamanoimokkoubou:20180418213321j:plain

だんだんと箱が溜まっていき、作業台がそば屋の厨房のようになってきました。

今流行りのモリ・カケで言ったら断然、モリ、盛りそばしかありません。

一方で、待っている間は久しぶりに手作業で図面を描いていました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180418213253j:plain

まっさらな紙に地平線を描いて、大まかな正面図と側面図の配置を考えて垂線を引いて図面を描き始めるのは心が洗われるような新鮮な気持ちになります。

・・・まあ、カレンダーの裏紙で、適当な図面だけどね。

箱の組み立て

今日は消防の活動があるはずでしたが、雨で中止になりました。

みんな入ろう消防団。・・・田舎ですから。

積み木の箱は磨きをして、組み立てに移りました。

f:id:yamanoimokkoubou:20180415212302j:plain

道具の数が限られているので、数個ずつしか接着できません。

固定しては他の作業をしての繰り返しです。

f:id:yamanoimokkoubou:20180415212308j:plain

今日一日で接着できたのはこれだけでした。

ここで思わぬ時間がかかってしまいそうです。

絵のないサンダー

やっぱりサンダーをかけていきます。

ところで、今回の積み木では仕上げ鉋をかけていません。

サンダーを強めにあてて「ナイフマーク」もとっています。

木工作家の皆様ごめんなさい。

岩井は暗黒面に落ちました。

私の才覚と運動神経ではストーム〇ルーパーは無理なので、せめてそのネジにでもなります。

ストーム〇ルーパーは屋外型なので、きっとマイナスネジでしょう。

・・・

「あなたになっていただくのはネジです」

「そんなのあんまりだっ」

テツ〇ウもびっくりです。

こちらのネタはだいぶ古すぎたでしょうか。わかる人は年齢層が少し高めかな。

・・・

雑談が長くなりましたが、限られた時間と労力と資源を勘案し、適時適切に配分して有効利用するのは大切なことです。

そして、ただひたすらにサンダーをあてていきます。

側面と木口(切り口面)は工夫しないとうまく磨けません。なかなか難しいな。

f:id:yamanoimokkoubou:20180414213014j:plain

♪木の積み木ぃ~、仕掛から~完成にかわるぅ~、壊れかけのサンダぁ~

・・・ブぅブブウィーーーン・・・

f:id:yamanoimokkoubou:20180414213030j:plain

積み木の方は全部かけることができました。

・・・ブゥブビブゥウィーーーン、ブブヒーーウひヒーーー・・・

今はやりの絵本のように絵ではなく擬音・擬態語で表してきましたが、壊れかけたサンダーの音がさらに怪しくなってきました。

♪僕のサンダーは過労でぇ~、画期的な音になりぃ~、とても聞きにくい音を~、ぐっと聞きにくい音にして磨いた~

f:id:yamanoimokkoubou:20180414213105j:plain

再び解体してみました。

前回は固着していたためにプーラーで外したのでわからなかったのですが、回転体のシャフトとカムがゆるゆるになっていました。

とりあえず動かないと困るので、とんでもなく応急処置で紙を挟んで緩まなくして再び作業を再開しました。

・・・ブブヒーうぃーーン・・・

f:id:yamanoimokkoubou:20180414213123j:plain

箱の方は組み立ててからではできない内側の磨きだけをしています。

埃と音とわたし

♪もうすぐ出来上がる積み木のため~・・・

最近、他の人のミニサンダーを使うことがあったのですが、うちのよりもずっと静かでおとなしく扱いやすい。

もしかして、うちの(ミニサンダー)壊れてる?

♪君と前々々・・・←この前もやったからもういいよね、すみません。

う~ん、改めて使ってみると、やっぱり大きな音とすごい振動で材料も飛ばされる…。

自分のしか使ったことがなかったのでわからなかったけど、壊れていることは当選確実なようです。

一応、解体してみたけど、わかったのはカーボンブラシが恐ろしく取り換えづらいことくらいで、原因はよくわかりませんでした。

 

作業の方は、まずは箱の側板の底板をはめる溝付き。

f:id:yamanoimokkoubou:20180412205744j:plain

昇降盤ではないので、4回ずつ通すという効率の悪さでした。

そして、積み木の磨き作業。

f:id:yamanoimokkoubou:20180412205723j:plain

・・・ヴヴヒィイぃ~、ビヴヒぃイィ~~・・・

すごい音と振動をごまかしながら磨いていきます。

やっぱりものすごい誇り、もとい埃です。

f:id:yamanoimokkoubou:20180412205838j:plain

・・・ブブヴぃいヒィい~~、ぶvヒイBぃ~~・・・

f:id:yamanoimokkoubou:20180412205845j:plain

真っ白になりながら、恐らくは鼻毛も大いに成長して、見附の表面の磨きが終わりました。

次は側面や木口(切り口面)の磨きです。