先日作った一輪挿しの木地ですが、オスモオイルで仕上げる分はすべてやり終えました。が、残りの3分の1の拭き漆で仕上げる分がまだ手付かずでした。
実は、この一輪挿しは年末の個展にもって行きたいのです…。
今日はひどい嵐でしたが気温は12月としてはびっくりするほど高く、冬にしては漆の作業をしやすい環境となりました。
ということで、一輪挿しの木地に拭き漆をしていきます。
今日は最初の捨て摺り。まずは木地にしっかりと生漆を吸い込ませます。
そして、ウェスで拭き取ります。
これを繰り返していきます。
一番最初の拭き漆、つまり捨て摺りは基本、みんな同じような見た目になります。
1度拭き漆をしても「拭き漆仕上げ」、研いで木地を丁寧に調整して摺り重ねても「拭き漆仕上げ」ということができ、また、工程の踏ませ方や木地の調整方法も作る人によってまちまちでしょうが、私はこのように自身の工程を公開することで説明に代えたいと思います(他の作り手さんなどとの比較は「切り」がないですし…)
そのあとは懐紙形銘々皿の折り返し・重なりの部分の加工。
このように、重なり部分の加工ができるとぐっと雰囲気が出るのですが、細かい作業で木の繊維との相性もあるのでとても気を遣います。