山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

形になりました

これはトリマーで溝をつけませんでした↓。部材が小さくて上手く固定できない。

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仕方がないので、角鑿で突きました。

もちろん、削り肌がきれいなトリマーの方がよいのです。

・・・しょうがないよね。

そして、屋根の納まりを3時間くらいかけて合わせました。

立体で角度がつくとどうしてこんなに頭を悩ませるのでしょう(私だけかな…)。

やっぱり、実寸でとってやっていくとどうしても誤差などが出て、うまく納まりません。

・・・

そして、どうにか形になりました。

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庇(ひさし)はもっと出した方がよかったな。

「かっこいい」を目指したはずなのに、なんだか「かわいく」なっちゃった。

もっと古今東西の優品をきちんと見て消化していなければいけませんね。

勉強不足に気が付くことは有意義です。

納まりに苦戦していて気が付いたけど、私は家具が主だから(たぶん)こういうのを作っていると、密閉性を高めて作ります。

家具はその成り立ちから言っても「密閉」を目指して作るものです。中に「保管」する道具ですから・・・。

一方で、建築では採光や換気のためにひたすらに「密閉」を目指すものではありません。

もちろん、現代建築は密閉性を高めるのがもっぱらで、(スマホは持っていないけど)現代人の私もここまであまり意識していませんでした。

この観点でも、見る・作るに際しての省察を高める必要がありそうです。