山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

伐り旬となりました。

モモヒキをはくようになったので、多くの木が落葉を始めたので、伐り旬のようです。

伐り旬とは立木の伐り時のことで、一般に秋の彼岸から春の彼岸までとされています。

しかし、私はこれを疑問に思います。南北に長い日本で、彼岸から彼岸までといってもさまざまです。

実際の立ち木を見て、判断するのが妥当ではないかと思っています。

ということで、山の木々を見ても寂しくなってきましたし、そろそろ伐り旬だと思うようになりました。

木材市場に行って丸太も見たいなぁ~とも思っており、今日が市日だったので行ってきました。

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が、今日はとても少ない出品でした。広葉樹にいたってはほとんどありませんでした。

まぁ、私は買い付け量がとても少なく、ここでは超ミニマムな客ですので、そんなことを言うのも余計なおせっかいなのですが。

この冬は杉も買い付けようと思っていたので(といっても2,3本だろうけど)、いつもは見ていない杉・桧のセリも見ていました。

針葉樹にしてもいい丸太だなぁ~と思ったものはやっぱり値段がつりあがっていきました。

一般に、同じ体積でも「四ム」(四方無地、四面すべてに節や欠点がないこと)の角材が取れそうな丸太であるほど高額になります。

ちなみに、広葉樹よりも針葉樹のほうが丸太の見極めが難しく、私はよくわかっていないので、落札価格と丸太を見比べることだけでもとても勉強になります。

結局、針葉樹も広葉樹も今日は見学だけでしたが、半年振りの市場はやはり楽しいものでした。

 

ところで、丸太の価格があまりにも安すぎて、林業は産業として成立しがたい状況が残念ながら伺えます。

私はもちろん安く買えたほうが良いのですが、市場に来てそのような現状を見るにつけ、「材料が高い」と軽率に言ってしまうのは申し訳ないことであるとも再認します。