山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

下方修正が止まらない

やっぱり雨が降りません。

当地ではこの間の台風による雨はほんの僅かで、梅雨が明けた7月中旬から今日までの総降水量は約80㎜です。

少なすぎる降水量に対し、気温は恐ろしいほどに高く、この期間の最高気温の平均は恐らく34℃くらいでしょう(最低気温の平均は24℃くらいと思われる)。

もちろん、今夏も台風や大雨によって生命や財産を失った方が数多くおられ、一方で熱中症による死傷者も大勢おられるので、単に雨が少ないという悩みは贅沢であるというご批判はもっともですし、私欲の至りであることはわかっているつもりです。

それでも、農業という経済・社会活動を行い、雀の涙とはいえ生活の糧としている私にとってはとても厳しい条件と言わざるを得ません。

なんだか今年の夏はカエルの鳴き声がほとんどしないような気がします。

湿気が全くなくなった畑にはカエルはやってきません。だって、両生類だもの。

暑さと少雨で新梢がほとんど出ない長ナスに、さらなる受難としてアブラムシ・ハダニ類が大量に発生するようになりました。

写真のように、葉がスプロール現象の如く無数の小さな穴で抜かれて、茶色くなっています。

当然のことながら、光合成量は減退し、さらに生長できません。実も付けられません。

高温・乾燥をカエルは嫌い、アブラムシ・ハダニは好みます。

そして、日影がなくなればなおのこと、環境要因は「悪化」に振れます。

現在までのところで、長ナスは3~4割減の収穫となっています。

極端な環境は生長を阻害するだけではなく、抵抗力も弱くします。

ツルムラサキも新梢が伸びないために収穫ができず今のことろ7割減くらいです。

そして、もともとこんなに乾燥するところの植物ではないので、病気に対する抵抗力が弱くなってきたのか、紫斑病が葉に出てきました。

10月中旬からの気温の低下による紫斑病はよく見られるものですが、この時期に出られると葉が収穫できません(食べても問題はないが、見た目が悪い)。

ネギもだいぶ脱落者が多くなってきました。

ネギは極端な乾燥に対しては外側から葉が枯れていきます(干しネギがそういうこと)。

そのために、全体的に7月と比べて細くなっています。

そして、ベト病(ベト病は湿潤を好むのだがそれ以上にネギの抵抗力がなくなっている)などの病気のために、どんどんと歯抜けになっていきます。

去年よりも、畝の長さ当たりの本数が2割くらい少なくなっている模様です。

最も悲惨なのがカボチャ↓

農学的に言えば害虫と病気、理学的にはいわゆる「虫」とウィルス・細菌のためにほとんどが枯死していきます。

カボチャは比較的乾燥を好みますが、それにしても水がないために生長できませんでした。

そこに、天敵のいない害虫と生長速度以上に病気が蔓延していって、・・・繰り返しになりますがほとんど枯死。

予定の9割減の収穫です。・・・というか、1割ではもう収穫ではない。

まあ、植えた本数は350本なので、カボチャ専業農家(家族経営)さんの20分の1程度の規模で、皆さまには「遊び」と言われるでしょうが、金銭に直せば30万円くらいの減収です。

なんで、こんなことになっちゃったの?

週間予報を見るとまだまだ晴れが続きそうですし・・・。

あ~あ、収支計画がどんどん下方修正されていく…。