山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

「13時30分からの1時間で京都府京丹波町南部で100㎜の猛烈な大雨」とはまさにここです。

昨日の日曜日に待望の雨。

・・・でもなんだか様子がおかしい。

あれ、総雨量10㎜くらいの雨のはずだけど、なんだか雨脚が強くなっているなぁ~。

・・・まあ、仕方がないや。

この頃は体を動かしてばっかりだったから、川刈りもないし、ちょっと朝から二度寝をしちゃおう、Zzz~。

・・・

なんだか、雨脚が強くなっているような…。

雨雨雨雨雨雨雨雨雨雨・・・

・・・降り続ける強い雨

そして、13時ごろには消防団の招集がかかり、さらに雨は強くなっていきました。

家の前の国道は法面が崩れ、私は消防団員としてずっと片側交互通行の誘導をしていました。

行き交う車に水を掛けられ続けて誘導灯を振ること約5時間。

学生の頃のバイトが役に立ってよかった・・・ってそれどころではありません。

15時ごろには川が溢れ始め、畑の横からついに越水。

写真は翌日の様子ですが、イネ(用水用の堰)の下の草がみんな倒れています。

つまり、ここから川は両岸に溢れました。

安全が確保された日没間際、畑を見に行くと40㎝程冠水しています。

一方で、家の裏の普段は枯れた沢からも勢いよく水が流れ下り、土砂を押し流していきます。

家の裏には滝と土砂の堆積ができました。

翌日の今日、明るくなってから畑を見て回ります。

40㎝の冠水で選定の終わったばかりのナスはみんな泥を被っています。

ナスはまだ水に強い方なので、まだ大丈夫かもしれません。

アスター↑は病気に弱いのです、生き残れるでしょうか。

写真はありませんが、トウモロコシの1番果までは浸水しなかったので、株さえ大丈夫であれば収穫にこぎつけるかもしれません。

ただ、極めつけは収穫が始まったばかりの枝豆。

昨日までの莢の冴えた緑色はどこに行ったのでしょう。

みんな泥をまとっています。

・・・もうこれはダメだ…。

安全安心な製品を供給することは生産者の義務で、基本的な誠意です。

1300本ほどあった枝豆は今日の夕方にすべて刈払い機で切り倒しました。

こっちもあっちも・・・

あ~あ、このエダマメ、まあまあの出来だったのにね。

この3ヶ月の労力と時間はわずか半日の雨で徒労となり、15分で土に還りました。

・・・逃げた魚の大きさを考えるのは愚か者のすること。

また一つ勉強になり、謙虚さを身に付けなければならないと心に誓いました。

ただ、唯一残念だったのは嫁さんのこと。

悲しむ嫁さんを見、これまでに嫁さんが流した汗を考えると、我が身の至らなさが堪らなく悔しい…。