山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

伐採は緊張します

シイタケを栽培している皆さんは、そろそろ原木の「伐り倒し」を終えたころと思います。

多分に漏れず、私も今週やっとのことで終えました(遅いかな)。

先週まで、下草がりというか、障害木の撤去に精を出していましたが、それがようやく一段落。

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190502j:plain

このように、クヌギ・コナラ・アベマキ(アベマキは原木としてはいまいちですが)を残しました。

ここから、伐り倒して、2月まで「葉枯らし」をします(もう葉はなくなっているから遅いんだけどねぇ~)。

素人の私は30㎝を超える木(樹高は20mくらい)はすぐに緊張してしまいます。

ちなみに、基本的な伐り倒す手順を示すと・・・

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190536j:plain

まずは木に「どちらに倒れてくれますか?」と聞いてみます。

木は答えます「ってか、切られたくねぇ~し」。

仕方がないので、木の真下に行き、樹相を見てどちらに重心が寄っているかを見定めます。

多くの木は「谷」側に寄っていますが、枝ぶりや「頑張りすぎ」によっては変化しています。

そして、倒したい方向を確認します。

樹相と倒したい方向を勘案して、まずは「受け口」↓

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190634j:plain

ちょっと、切り損じているなぁ・・・。

受け口で調節できるのは、だいたい倒れたい方向の左右60℃くらいかな。

そして、再び確認して「追い切り」をかけます。

・・・ブウィ――――――ン・・・

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190704j:plain

上手く倒れると原木の価値も減じませんし、あとあとの玉切りや集材が楽になります。

素人の私はよく失敗します。

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190526j:plain

他の木に架かっちゃった…。

40㎝の木になると、とってもストレスを感じますが、そのようなことを繰り返して山を上がっていき倒し続けます。

f:id:yamanoimokkoubou:20201210190705j:plain

今年はクヌギ・コナラ・アベマキ・クリを50本くらい倒しました(平均すると25㎝くらいのものです)。

シイタケ専業農家さんの10分の1くらいのものですが、やっとの思いでした。

これで、今年の山に入るのは終わり、また大寒の頃、入山です。