山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

暴れるのは厄介なのです

図面やラベルシールやらでパソコンに向かい続けていた先週、草刈りをしました。

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というのも、私はデスクワークというか、座ってばかりいると、どうしてもおなかの調子が悪くなるのです。

私の前世は回遊魚だったのかな。

そこまでプレミアムな存在ではないから、たぶんマグロじゃないなぁ。カツオくらいかな。

こんな暑い中での草刈りは辛いとはわかってるものの、体を動かすことを兼ねて、金曜日(14日)に小さな草刈り(通算3回目)をしました。

今思えば、まだ金曜日は涼しかった(?)なぁ、33℃くらいだったかな。

これで、次の9月終わりごろにする草刈りで、今年は最後になるはず。

里山チェアは木取り・荒取りの真っ最中。

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厚い板はチェーンソーもはねて苦しいです。

コナラは用材の中でも硬い方なので、機械さんたちもたいへんそうです。

コナラが用材に向かない理由として、暴れるのがあります。

木材の世界で「暴れる」とは乾燥時や加工時に板のおさまりが利かないことをさします。 

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製材に同じ厚みで挽いたにもかかわらず、乾燥すると厚みが不揃いで大きく反っています。

暴れる木の典型的な「症状」で厄介なのです。

コナラは「暴れやすい樹種」です。

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写真左下はミズナラですが、同じならでもミズナラの方がだいぶお利口さんです。

まあ、誤解を恐れずに言うと、用材の価値は

「樹種×個体差×伐採時期や技術×木取りを含む製材×乾燥にかける手間」

で決まるようなものです。

樹種で評価が低くとも他でカバーすれば「それなりの用材」として有効利用できます。

逆に言うと、他が良くともある要素が0に近いとほぼ価値はありません。

余談はさておき、ただひたすらにチェーンソーとバンドソーで角材にしていきます。

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こちらにもあちらにも薪、・・・じゃなかった材料を積んでいきます。

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↑こちらは癖の強そうな板からとりました。厚みが残るかな…。