山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

今回の取っ手は組み合わせ

制作の投稿が久しぶりになりました。

この間、山に入ってシイタケ栽培用の原木を玉切りしたり、雪が降ったり、その雪があっという間に融けたりしました。

木材小屋の2期工事が完成しました↓

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火曜日に雪が降る予報が出ていたので、雨の中でしたが日曜日に波板を張りました。

小雨ですむかなぁと思っていたら大雨になってしまい、合羽を着てずぶ濡れになりながら傘釘をこれでもかと打ち付けました。

予報通りに月曜の夜から雪が降ったので、昨日・今日は木工もしていました。

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天板の木固め剤塗りも終わり、引き出しに戻りたいのですが、取っ手ができていないので、引き出しの前板にネジの下穴があけられません。

ネジの下穴があけられないと、引き出しが組めません。

というわけで、取っ手づくりに取り掛かります。

まずはイメージをCADで図面に起こして、その図面をもとに部材の寸法をとります。

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そして、仕口、つまりは枘(ほぞ)と枘穴を加工します。

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今回の取っ手は作り出しではなく、3ピースの組み合わせにしました(ちなみに、材料はいつものようにウォールナット)。

まだ、握り部分のカーブがとれていないので、上の写真では握りが浅いですが、何となくイメージがわかるかと思います。

ちなみに短い方が引き出し用で、長い方が開き戸用です。

チェスト本体は直線が基調となっているので、取っ手も直線を基調とすることを考えています。

そのネジ隠しがなくなっていたので、それも作ることにしました。

大きな材料からとる方が素早くできますが、小さなものなのでこれまで貯めていたウォールナットの木っ端を利用して作ることにしました。

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1つだけある左のものが完成品です。

100個くらい作るはずでしたが、500くらいあるでしょうか。

この後、昇降盤で裏を作りますが、数が多くて思いやられる…。

まあ、私の作品では、引き出しのネジ隠しは規格を統一しているので、数はいくらあってもいいのです、別に悪くなるものでもないですしね。

ただ、ちょっと嫌な受験勉強をやる前に何となく机の上の片づけを始めてしまう気分に似ているかな。脇道にそれて行きそう。