山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

刃が逃げる

とりあえず、側板・背板は矧がなければいけないので、先に部材を作っていきます。

昨日、荒取りした角材を割って、割れなどを取り除きます。

また、平面と直角を出します。

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写真は杉の方ですが、この時点で、体積が3分の2くらいになりました。

作業場の中は杉と桧のきつい匂いに覆われます。

そして、薄板に挽いていきます。

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どうしてもバンドソーの刃が逃げてしまって、厚みが不安定になるので、ちょっと厚めに取らざるをえません。

この後、厚みを決めますが、最終的に元あった体積の3分の1以下になってしまいます。

側板・背板は、見かけによらず歩留まりが悪く手間が大いにかかるのです。

なので、一般的な「自然派家具」でも化粧合板でやっているものも多いのです。

でも、そんな時代だからなおのこと無垢でしたいのです。

・・・私のこだわりかな。

話戻って、バンドソーで挽いていると煙が出ます。

ただでさえ、桧のにおいがきついのに、煙になるとさらに目まで刺激されます。

今日は桧の薄板をとりましたが、明日以降はさらに量が2倍近くある杉がお待ちです。

机の上では地味に天板を再び矧ぎました↓

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作業場が狭く感じる今日この頃。