山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

ようやく山に入れます

シイタケ原木を採る山の交渉がなかなかうまくいかず、山に入れませんでした。

ようやくの事、約束をできるお相手を見つけることができたので、今日山に入りました(下見はしていたけどね)。

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私の住んでいることろは低山ばかりなのですが、それでも谷ごと(50mくらいしか離れていないけど)に様子が異なります。

シイタケ原木はクヌギ・コナラがいいのですが、この谷の隣はカシ類ばかりで反対側はシデやリョウブといった木ばかりでした。

また、それぞれ朴や欅もまばらにあり、もちろん灌木も生え方にも違いがあります。

松はやはり尾根づたいにありますが、これも個性があります。

日当たりや用土の厚さ、傾斜によって植相が違うのは彼らが繊細な世界に生きている証でしょう。

山の木を伐るには、まず準備から・・・

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ヘルメットにゴーグル、スパイク付きの安全靴、燃料にチェーンソーオイル、手鋸(てのこ)を揃えていざ出発。

・・・

・・・おいいいいっっっっ、チェーンソーを忘れているよ。

チェーンソーを取りに帰って(車で3分)、再び現場について山に入ります。

徒歩2分でチェンソーのリコイルを引いていざ開始です(最初は下草や灌木の掃除から)。

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やっぱり30㎝を超えると素人でビビりの私はへっぴり腰です。

クヌギ・コナラが目立つと思っていましたが、健康状態が悪いこんな木↓や

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立ち枯れも結構あり、なかなかすぐには数が集まりません。

今回の山(いわゆる地形的な「山」ではなく、伐採地の意味)は蔦が多く、慎重に見極めなければいけません。

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ふぅ~じ子ちゃ~ん、・・・藤とは限らないけど。

蔦が巻いていると木が倒れないばかりか、振れるので危ないのです。

伐るのがへたくそな私はこんなこともしてしまいます。

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丸太の市場ではみんなに「伐るのがへたくそ」と言われる縦割れ、用材としての価値は著しく減退します。

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今日で7本ほど倒したでしょうか。

山の資源を利用しなくなって30年ほど経っているので、どの木も30㎝~40㎝のシイタケスケールにとって大きな木ばかりです。

ちなみに、灌木などの不要な木は2mくらいに切って山にして伏せ、シイタケ原木用の木は葉がらし(もう葉はほとんどついてはいないけど)するために2月まで倒したままにしておきます。

あと今週来週で3日くらい入って木を伐るルーティーン。