山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

取っ手は2つしか使わないのです

今回、取っ手は2つしか使わないのですが、機械で作る都合上、ある程度の数をまとめた方が都合が良いのです。

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・・・と、面取りの荒取りまで、一部を除いて機械作業でやってきました。

ここからは手仕事です↓

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3Dソリッドのサーフェス編集をしております。

豆鉋で表面のカーブを改めて出したら、今度はサンドペーパーでの磨きです。

ウォールナットはサンドペーパーと相性がいいので、木工作家的には少々がっかりですが「がっつり」ペーパー作業。

・・・シャカシャカシャカ・・・

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・・・形もなかなかいい感じ。

恥ずかしい話、私がCADで描ける図面が2Dなので、実物ができるまで全体の印象がつかみにくいのです。

取っ手のように、体積を大きく削って面取りを大きくとるような造形の場合、三面図よりも「だいぶ太くなったor細くなった」のような予定とのズレが大きくなることが多いのです。

今回の取っ手は全体的に良いバランスです(毎回、こんな感じに収まらなければいけないのですがね)。

衣装箪笥は黒い外観なので、取っ手も拭き漆で黒くします。

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14本ほどと数が少ないので、すべてを黒の拭き漆でしてしまいました。

木地色は今度、機会があれば作ることとしましょう。

ムロの上段に写っているのはスツールの脚ですが、これは5回目の拭き漆です。

脚は漆の「載り」が悪かったので今日も拭き漆をしましたが、その他の部材は十分に思われたので組み立てに入ります。

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↑蟻桟を通して、埋木をしました。