山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

手作業で枘穴はハードモードです

昨日のとても幸運な時間を思い出しては、電気タップの「National」の銘にお礼を申し上げて朝が始まりました。

朝夕はだいぶ寒くなってきました。

作業場でも今日から薪ストーブを点けることにしました。

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まだ10℃を超えるくらいなので、一度ストーブが燃えると当分は室内がポッカポカで暑いくらいになります。

今シーズンは薪がたくさんあるので、「贅沢使い」ができます。

もしかすると春になっても余るかもしれません。

 

さて、六角スツールですが、座面中心の枘穴は角鑿の懐が許しません。

そこで、ボール盤で穴開け後、手作業で整形します。

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この二つの「真実の口」をあけるのでも、とんでもなく時間がかかります。

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半日以上かかってすべての枘穴が出来たら、先日折ってしまった角鑿の錐の代打がバッターボックスに入ったので、その他の枘穴をあけていきます。

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これで木地制作も6割くらい進んだでしょうか。

何となく終わりが見えてきました。

「朽欅拭黒漆鑿斫棚」(という名前にした)はようやく扉がついて完成しました。

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ちなみに、今回はスライド丁番にしました。

案の定、丁番の取り付けには四苦八苦しました。

開けると丁番が目立ってしまいますが、重く横に長い扉のために今後とも納まりを調節できるようこちらを採用しました。