山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

6分のボーズ面ビット

また台風が接近しているようで、くわばらくわばら・・・。

貫もそのままだとまさに「ぶっきら棒」なので、バンドソーで荒取り後、整形します。

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・・・ちょっとアールがきつ過ぎたかな。

今日の話題はこれ↓

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6分のボーズ面ビットです。

イスの面取りをするのに、機械で荒取りをしてからじゃないと、とてもじゃないけど手作業の手間がかかりすぎます。

中でも私がもっと嫌がるのが、角が立っているところに豆鉋(まめがんな)をあてることで台がすぐダメになること。

ハンディールーターでサックと面取りの大半をワープしましょう。

それにしても、6分のボーズ面って思ったよりも大きいなぁ・・・。

ちょっと機械操作が怖いけど安全第一でします。

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・・・やっぱり、面取りが大きくとれるよ。まるで階段の手摺みたい。

もちろん、昭和の終わりの婚礼家具でもあるまいし、このままではあんまりの見た目なので、手加工で「個性」を出します。

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ちなみに、内側の鉛筆の線は形を決めた後に中央の厚みが野暮ったかったので、泣く泣く手作業で厚みを削った痕です(とんでもない2度手間…)。

秋の初めの夜風に吹かれて豆鉋で形を作っていくのは至福の時間です。

でも、そんな作業に飽きたら・・・

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作業場に迷い込んだコクワガタちゃんと遊びます。

形を整えるとこんな感じ(左)↓

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拭き漆をしたらどのように見えるでしょうか。