山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

ご存じないの

昨日の投稿にあげた願いがかなったのか、今日は一日中、霧雨でした。

川の水が増えるほどではないですが、そこここに潤いがもたらされました。

気温も下がって、ほっと一息つける過ごしやすい一日となりました。

 

底板用の溝をすべて突き終わったら、ボール盤で引き出しの前板に斜めに穴をあけます。

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これは取っ手を付けるための下穴です(ちなみに↓は試しに端材に取っ手を付けてみたものです)。

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木工をやっている人では常識ですが、木ネジ・釘(くぎ)は直交して使用するよりも斜めに挿した方が保持力が上がります。

あまり一般の方々には知られていないようで・・・。

特に、このような引っ張り強度を要求されるような場合は当然の配慮でしょう。

全く見えなくはなりますけど・・・

「見えないところのQUALITYが商品の価値を決める時代だよ」

「ご存じないの?」「ないの」

「生き残れるかな…」

・・・生き残れるかな…。

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・・・頭の方も傾斜を持たせておく心配り。

部材の加工がすべて終わったら、サンドペーパー掛け↓

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鼻毛が伸びるのも厭わず、ただひたすらにサンダーを掛けていきます。