山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

昨日までほんとに寒かった

夜のうちに雪が少しだけ降りましたが、今日の日中はこれまでに比べればなんぼか暖かくなりました。

今日もただひたすらに板の表面を削ってカネを出しました。

そして、前回用意していた桑があまりにも残念だったので、代わりの板を出してきました。

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目が細かくて、よい桑の板ですが、芯割れが出ていて板目では使えないので、小さくしてしまいます。

ほかにも、栓(せんのき)やアッシュ、ウォールナットを出して同じように表面を削りました。

ところで、アッシュはちょっと良い板でした↓

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上がアッシュで下が栓です。

アッシュは規格材ですが、もともとが動きやすい材なので、個体差が大きいなかで目の細かいのは重宝しますね。

しかしまあ、良い板や並の板、難がある板というのはもう同業者だけの認識になってしまいました。

一般の方にはなかなか理解されないのが現状ですね。

でも、もとはといえば、私を含めた木工関係者が木の良し悪しについて広く知っていただく努力を怠ってきたのが要因でしょう…。

そんなこんなで、あらかたの材料の表面を削り終わりました。

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これで心おきなく鉋盤の刃が取り替えられます。

いや~、それにしても鉋刃が限界でした。

平面出しているのか、浮造(うづくり)しているのかわからんくらいだった。

当然、桐(いまいちの桐なので締まりもない)は刃がかかりませんでした↓

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一方で、厨子の拭き漆もしました。

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・・・ペタペタ、フキフキ・・・