山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

今日は製材の日

市場で買った丸太がだいぶたまったので、今日は製材に出かけました。

写真が多いので、文章は控えめにします。

まずは桧、いってらっしゃい、・・・ウィーーン、ガアァァーー・・・

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う~ん、狙い通りかな。今のところ、ほとんど節はないし、ちょっとアオは深かったね。

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・・・ウィーーーン、ガアァァーー・・・

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芯に近づいたら節が出できました。まあ、こんなものでしょう。

次はナラ、・・・ウィーーーン、ガアァァーーー。

ちょっとショックだったので、写真はこれだけ↓

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虫食いが致命的だった…、oh…。

元々、柾取りでしたが、歩留まりはとっても悪くなりました。

さてさて、木を、じゃなくて気を取り直して、こんどは欅。

案外、形が悪いのね…。市では器量の良い面を上にして並べてあるからな…。

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 ・・・ウィーーーン、ガァアァア・・・

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oh…、ブルータス、じゃなかった、欅おまえもか…

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これは用材になる部分は少ないね。かろうじて小物にできるものが取れるか。

ひっくり返して、反対側からも板をとります。

・・・ウィーーーン、ガァァアア・・・

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 ・・・お、おおお。良いではないか、良いではないか。

45cm幅の赤身がムジで取れます、すばらしい・・・(もともと目のつまりも良い木ですし)。

次は樅、・・・ウィーーーン、ガアアアァ・・・

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節があるのは覚悟していたけど、これはね…

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芯近くは裂けがスパイラルに入っています。

この性はは全く用材にならない。裂けの周辺は焚き物。

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元々、柾で挽くつもりだったので、こちらも事実を受け止めつつ最善を尽くします。

最後はチップ君、・・・じゃなかったメタセコイア

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製材機の挽き幅を超えていたので、何回も転がされて、切られて、四角にされて、いよいよ本格的に挽かれます(製材所の皆様お手数お掛けしました)。

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おおお、これはすばらしい・・・

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60~70cmの無節もしくはほとんどムジで取れました。

メタセコイアって結構きれいだね、まだ生だけど。

幅広の板がたくさん・・・。ほとんどチップの値段で買った丸太が大化けしました。

乾燥のとき、虫やカビが入りませんように・・・、切に願います。

う~ん、やっぱり丸太で買うのは難しいですね。

自分の選木眼の浅さを痛切に感じます。

でも、とっても勉強になります。今回はだいぶショックな木もありましたが、経験としてはとても有意義でした。

 

毎年のことですが、製材の指示出しに慣れていない私をサポートしながらベストな仕事をしてくださる製材所の皆様に感謝、感謝です。

ということで、今シーズンの丸太の買い付けはこれにて終了です。

あとは今回製材した板が届いたら、積みなおして片付けるのみです(それが重くてたいへんで時間がかかるんだよ…)。