山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

栗の棚の引き出し

栗の棚は躯体が終わったので、その引き出しを作ります。

材料を準備して・・・

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私は和家具を勉強したので(まだまだ勉強不足ですが)、引き出し内は桐で作ります。

ちなみに、手前の2枚は前板で栗の薄板が貼ってあります。

この桐は今年の3月に丸太で買った地桐で、今夏、天日にさらしていたものです。今回初めて使います。

なかなかしまりのある材ですが、目立ちが「いまふたつ」なので、きちんとした高級の箱物には

向かないですね…。

罫書(けがき)をして、仕口(接合部のこと)を加工します。

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いろいろな経験で桐材は鉋がけをしっぱなしで、サンドペーパーで磨かないほうが良いという結論に至りました。

ということで、仕上げの鉋がけ↓

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本当は台鉋でやればよいのですが、不精をして調子の良かった小鉋でしました。

そして組み立て↓

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和家具の場合、引き出し内の多くは三枚組みまでの単純な仕口なので制作も早いです。一方で、洋家具のきちんとした仕事の場合は手間がかかります。

接着剤が半ば乾いたら木釘を打ちます。・・・トントントン・・・

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この次は木釘の余分な部分を払いますが、それは接着剤が乾いてからなので、今日はここまでです。