山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

久しぶりに、漆の作業

久しぶりに漆の作業となりました。

このごろ「木工」の方にばかり浮気していたので、ムロの中では皆さん怒っているでしょうか。

とは言うものの、私の本業は木工ですが・・・。

 

まずはタモの手持ち開き戸の摺り重ねから。

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もちろん、写真は生漆を表面に塗っただけなので、このあと拭き取ります。

あまり光らせすぎないほうがいいかなと思いますので、おそらく摺り重ねの回数は少なめになるでしょう。

次に取り出しましたるは楕円方皿の試作品だったもの。

左の拭き漆が終わっていました。

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やはり、タモは黒漆を混ぜたほうが私好みだなぁ。

写真ではいまひとつわかりませんが、タモの色味は白ではなく、どちらかというと浅黒い感じなので、木地のままではいまいち冴えないとも思いますので、右の皿も拭き漆をしましょう。

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今回は黒を混ぜてみました。こちらもあまり光らせないでいきたいと思います。

次は桐の箱の切子地付けです。

まずはサビを作って、地の粉を混ぜて切子地を作ります。

このサビを作る作業が案外時間がかかるものです。塊になっている砥の粉をヘラでしごくようにつぶしていきます。

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これを何回も繰り返して「クリーミー」にしていきます。

切子地ができたら、地付けをしていきます。

やはり内側は難しい・・・。勉強の毎日です。

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ようやく、つけ終わりました。・・・が、まだまだ地付けの40%くらいしか進んでいません。各駅停車なのです。

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