山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

制作がなかなか進んでないわけですが・・・

塗り木地はようやく蓋の甲盛(こうもり)まで進みました。

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桐の合板なので甲盛のカーブをつけるとピラミッドみたい見えます。

そのピラミッドの層を頼りに4面のアール(といっても円弧ではないですが)を確認していきます。

甲盛も奥が深く、意匠的意味合いはもちろんのこと、その形状は時代によっても、箱の用途によっても、さまざまな意味合いが込められていることが多いのです・・・が、勉強不足でよくわかっていません。

まあまあ、今回の甲盛はこんなものでしょう。

各部材が揃い、ようやく形になりました。

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ばらすとこんな感じです。

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重箱としてみた場合、蓋の中央部の厚みが厚く、麻布を貼ることを考えると身の側板が少し厚いのですが、ちょっとあることに使いたいので、こうしています。

早速、木地固めをしましょう。ぬりぬり・・・

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布を貼るときの糊漆ではなく、それ以前に導管をあらかた埋めてしまいたいので、生漆(きうるし)を塗り立ててみました。