山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

楕円の勉強1-3

豆鉋を使って、丸鑿ではつった面を滑らかにします。

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鑿痕のインパクトがなくなり、少しおとなしくなりました。

もう一方も豆鉋をかけます。

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こんな感じです。鉋が切れなくなり、木目で凸凹ができるようになったので、研ぎます。

こまめに研ぐことが大事です。切削面に影響が出て、仕上がりに大きな違いが出ます。

私のいつも後回しにする癖は直す必要があります...。

次に、裏側の加工です。側面を決めます。

本来なら、裏すきをやった後ですが、裏すきも楕円にして勉強しようと思うので、イレギュラーですが側面を先に加工します。

今回はあまり手間をかけずに形を決めたいので二段階の切面のみです。胴張りなどの加工はしないことにしましょう。

始めは昇降盤で、次に手鉋で面を決めます。

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もう片方もしましょう。

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ん!?

改めてみると、楕円の部分が小さくとがり過ぎなような…

このまま進もうかな?それとも直そうかな?

初心に立ち返って、今回は「楕円の勉強」です。手を入れてみましょう。

もう一回、型をおこします。

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丸鑿でほります。

ガツガツポコガツガツポコ…

裏を加工した後だと丸鑿ではつるのはやりにくいです。

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楕円部がだいぶ外周の長方形に接近しました。

鑿ではつったままだとやはり楕円部の印象を強く感じます。

豆鉋で表面を整えます。二度手間なようですが、形の変化を見ながらand記録しながらやることは後々に役立ちそうです。

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ちょっと大きすぎたかな。

皿として利用するなら左(加工後)、何も載せないで鑑賞するなら右(加工前)でしょうか。

中間やや左よりがちょうど良いのかもしれません、私の感覚ですが…。

もう片方も同じように加工しましょう・・・っと、ここで今日は作業終了です。