山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

楕円の勉強1-2

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糸鋸ではひと悶着ありましたが、無事に型ができました。

楕円を鉛筆で描いたこの状態ではちょうどよいように見えます。

ちなみに寸法情報は型に書いてありますので興味のある方はどうぞ。

では、この「墨上」でほってみます。

がつがつがつがつ・・・

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平面上で見たよりも、長方形の外周に対して楕円部が小さく見えます。

イメージとなんか違います。

そうなんです、平面をこのように立体で彫ると感じが変わることがよくあるのです(というか、私が慣れていないだけかな)。

このような感覚も磨きたいです。

ということでもう一まわり大きな型を作ります。

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外周でいうと5mmずつくらい大きくなりました。

ほります、がつがつがつ・・・

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お、なかなかよくなりました。ほったもので比べてみましょう。

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もう一息でしょうか、私の感覚かもしれませんが…。

まあ、制作なんて結局は自己中心的なものですから。もうひとまわり大きくしてみましょう。

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だんだん数が増えていったので、番号をつけました。

やっぱりとりあえず、ほります、がつがつがつ・・・

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こんなもんではないでしょうか。

平面上(型)を見るとずいぶん楕円部が大きく見えますが、立体に落とすとやはり小さく見え、これくらいがちょうど良いように見えます。

2番目と並べて比べて見ましょう。

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やはり右(3番目)がいいかな(あくまで主観)。

ただ、これは上部が楕円の場合、ほった底部に楕円をもってくる場合はまた別でしょう(多分経験上、逆の結果になる)。

また、今回の試行では深さを22mmにしました。深さを変えると、影のつき方などの違いからまた少し異なる結果になるかもしれません。

とりあえず、着色などによる違いも見たいので、2番目の材料の楕円も3番目と同じ大きさにしました。

今度は楕円部をなめらかにしましょう。