山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

冬の準備をします

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建築廃材をもらったので、冬に備えた薪作りをしました。

うちの工房は暖房が薪ストーブなのです。というか、木工やっている人はみんなそうだと思いますが…。

たいていのものはチェーンソーで玉ぎりすればすみましたが、釘が刺さったのもあったので、注意しながらしました。でも、一回釘をひいてしまい、刃がぼろぼろになっていきました。

隣のおじいさん(御歳80余さい)に

「目立ての仕方が悪いよ。今度、教えてあげるよ」

とアドバイスといただきました。ありがたやありがたや。

一部ですが、大きな木は玉切りしたあとに割りました。毎回、もう斧で薪割りするのは二度としたくないと思いますが、薪割り機もけっこうするし…

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1山できました。でも、建築廃材なので針葉樹なのが残念です。

本来なら、薪は広葉樹がよいのです。火持ちが全然違います。実際、今回作ったこの山の他に、同程度の広葉樹の薪の山があります。

でも、2山あっても2月ごろで使い切ってしまうだろうなぁ~。

薪について

上で書いているように、薪は広葉樹です。ホームセンターで針葉樹の薪が売っていますが、夏場のキャンプ用くらいにしか役に立たないでしょう。

やっぱり、橡(くぬぎ)や楢(なら)、樫(かし)といった木が火力が強く、火持ちがよいので望ましいです。残念ながら、工房ではこのような木っ端(切れ端のこと)はほとんど出ませんが…。

丸太を自分で割る場合には、11月~2月ごろ倒した木を4月までに割っておきます。最低でもひと夏干さないと薪の用を成しません。

ちょっと余談ですが、木材市場でこのような話を聞きました。

「最近は炭を作る人が減って、広葉樹に詳しい人が少なくなっている」

私をふくめて、おそらくの多くの木工関係者は板材で50種類くらい見分けがつくでしょう。

しかし、立木で用材(いわゆる板材として利用するもの)以外のものになるとその見分けがつく人はどんどん減っているようです。山の管理でいうならば、なおさらです。

少しさみしいお話を最後にしました。