山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

たまには拭き漆でも

気がかりなキノコのことはさておいて、制作にも励みましょう。

・・・と見せかけて、ブログには書いていませんが、実はいろいろ準備しています。

それはさておき、ちょっと凝ったスツールの捨て摺りの空研ぎです。

・・・シャカシャカシャカ・・・

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ココアパウダーのような粉が出て、くしゃみもたまに出ます。

研ぎ終わった写真も撮るつもりでしたが、忘れました。

なので、いきなり拭き漆の完成↓

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これが捨て摺りの2回目。1回目よりも塗りやすくて、生漆の量も少なくてすみます。

今日は漆を乾かすにも作業をするにもちょうど良い気温でした。

 

久しぶりにシイタケ

昨日までとは打って変わり、今日はずいぶんと涼しくなりました。

涼しくなると気がかりはキノコのこと。

今日は榾木に薬(BT剤)を散布しました。

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シイタケ栽培にとっての一番の天敵は「虫」。

異物混入を極力減らすべく、微生物由来のBT(バチルスチューリンゲンシス)剤で防御力アップです(他にも対策しますけど)。

このまま平年並みで気温が下がり始めれば、2週間後には浸水を開始したいと思います。

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キノコの発生がcoming soon,to be continue。

 

ただひたすらに磨かねばならない

幸いに、当地は台風の進路からは遠くて、被害はありませんでした。

被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。

ここのところ、毎日毎日、磨いています。

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こんな画像ばかりで恐縮ですが、面取りや曲面が多くて、手作業でのサンドペーパー掛けが続いています。

一方で、背もたれの形もできました↓

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ここまでは機械作業で、「とっても荒取り」をして丸くしました。

でも、最後の形の微調整は豆鉋でします。

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いや~、久しぶりに刃物を使いました。手作業で仕事をして気付くことも多く、また、形の勉強にもなります。

機械仕事と手仕事は、いわばドローン撮影と散策スケッチのような違いがあります。

磨き作業はまだまだ途中で、もうとっくに飽きましたが、一輪挿しの捨て摺りの空研ぎもあります↓

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サンドペーパーからは当分抜け出せそうにありません。

ネギの植え替え

9月となり、台風の季節となりました。

ここ数年は、台風で各地に大きな被害が出ているので、「今年は何事もなく・・・」と思っていましたが、九州・沖縄地方では深刻な災害となりそうです。

一方では、連日の残暑。穏やかな秋を過ごしたいものです。

あまりの暑さで「気が早いかな」と思いましたが、今日はネギの植え替え。

ネギ苗としては良い生長のネギですが↓

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昨年植え替えたネギは冬の生長が悪くて、今年はネギを食べられなかったなぁ…。

昨晩は夕立があり、土が水を含んでいるかなと思いましたが、ここのところの日照りで耕したらカラカラの土が出てきました。

嫁さんと二人で炎天下の中、移植しました↓

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そして、2週間ほど先延ばしにしていたダイコンの種まきもしました。

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芽が出てくるころにはもう少し涼しくなって、適度に雨が降ってくれないとカイワレ干しダイコンになります。

長ナスはとっても元気で生長しています↓

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その隣のピーマンは生長が思わしくありません。

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今年のピーマンは、例年にも増してカメムシが大量発生して、木勢を削いでいたようです。

見かねた嫁さんが1週間前に薬を散布していました。

ツルムラサキはだいぶ「密です」↓

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来年の野菜作りはもっと本格的に拡大しようかと考えている今日この頃です。

形が見えてきました

なぜか家の中に小さなムカデがよく出るようになりました。

この3日間、毎日ムカデ退治です。

夜でも暑いし、漆にはかぶれてかゆいし、ムカデも出て、私は安眠できない…。

里山チェアは木地の制作にかかって20日近くが経ちました。

手の遅い私でも、そろそろ形にしないといけません。

機械での面取りも一通り済みました↓

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遅れていた肘掛けの加工も終わったので、仮組みをしてみます・

・・・コンコンコン・・・

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ようやくの事、形が見えてきました。

あとは、仮組みで枘穴のスパンを確認してから加工をしたかった背もたれを残すのみとなりました。

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とりあえず罫書(けがき)をしました。

背中があたるカーブは決めていますが、そのほかの形はまだ決めていないので、考えながら穴あけをしています。

そして、背もたれの仕口加工と並行してサンドペーパー掛けも始めていきます。

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・・・シャカシャカシャカ・・・

曲線や面取り部が多いので、手作業でのサンドペーパー掛けが多いので、気が重いです。

仮組みをしてないけど

昨日、篠山に買い物に行ったら土砂降りでした(土地柄、食料品の買い物はいつも府県をまたぐのです)。

うちの方も雨が降ったかなと期待して帰りましたが、全く降っていませんでした。

このところの夕立は本当に局地的で、丹波篠山市内でも降ったのは一部だったみたいです。

当地はほとんど雨らしい雨がなかった8月となりそうです。

里山チェアは仮組みをしていませんが、大方の面取りまでしていきました。

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肘掛けの加工がまだできていないので、仮組みができないのです。

こんなに加工を進めて、組んでみて合わなかったり、寸法を間違えていたりしたらどうしましょう。

・・・でも、引き続き、面取りなどを進めていきます。

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部材の形としてはどんどん出来上がります。

そして肘掛け↓

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側面をえて面(45°以外の切面のこと)にします。

そのため、サンダーで加工後、いまいち形が悪い部分を豆鉋で直しています。

ところで、ちょっと凝ったスツールの拭き漆(捨て摺り)をやりました。

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「クーラーがないと拭き漆ができない」とわがままを言うのはやめました(いつまでたっても涼しくならないし)。

ないものねだりをするよりも、できることから進めていきましょう。

漆部屋が暑すぎて、汗だくだくでした。

まあ、このスツールはある程度しっかり拭き漆を重ねるので、トータルで1ヶ月半くらいかかるのではないかと思います。

そのため、最後の方は寒くなってきてストーブを焚かなくてはいけなくなるかもと思っていました。

早めに始めれば、ストーブを使う季節の前に終われるかもしれません。

・・・ちょっと地球に貢献できるかな。

『第67回 日本伝統工芸展』に入選しました

この度、私の「タモ拭漆楕円箱(たもふきうるしだえんばこ ※タモは木編に佛)」が『第67回 日本伝統工芸展』に入選いたしましたので、ご報告いたします。

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『第67回 日本伝統工芸展』 東京展

 期間:2020年9月16日(水)~28日(月) 10:00~19:00(最終日 ~18:00)

 会場:日本橋三越本店 本館7階 催物会場 (入場無料)

 

現下の状況を考えますと、何よりも、展覧会開催にご尽力された先生方、関係者様、スタッフの皆様に深く感謝申し上げます。

感染症流行の如何によっては今後とも変更等あるかもしれませんが、多くの方々にご高覧いただきたく存じます。

私個人といたしましては、入選することは砂中に水を得たような幸運なことで無上の喜びですが、同時に、このような中、作品づくりが続けられているという恵まれた環境に感謝し、今後ともに研鑽を積んでいかなければいけないと強く感じている次第です。

私の作品は京都展・大阪展でも展示されると思われますが、日程がわかりリーフレット等が届きましたら、掲載いたします。