山乃井木工房:岩井雄介のいま何作ってましたっけ

京都丹波(京丹波町)の山村で木工をするあるつくり手の備忘録

やっぱりいいですね

図面をパソコンで描き始めて、はや数日。

はじめに書いた箪笥の図面の作品としての完成度がいまいちだったので、初めから描き直しました。

そして、ようやく、次に作る箪笥の図面ができました。

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やっぱりパソコンで図面を描くのはいいですね。

このような少し複雑な図面の場合、修正や各部材ごとの寸法や割り付けの計算が煩雑になるので、作業が非常に楽になります。

上の図面も、不慣れな私が描いても実質1日くらいでできました。

CAD操作の技術もどんどん向上させて、いろいろな図面を描きたいものです。

・・・ということで、図面ができたので、早速材料取りに取り掛かります。

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サウナのような木材小屋から栗の木を引っ張り出してきて、チェーンソーでいつものように玉切りして、バンドソーで割っていきます。

上の写真のような2m余くらいの長さの板を5枚ほどバラバラにして荒取りができました。

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今回作るものが箪笥(1竿)ということもあり、部材が30種類ほどと様々になりました。

一方で、三角スツールも第三弾の拭き漆仕上げを組み立てて・・・

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木地仕上げの木固め剤による塗装の1回目も終わりました。

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うちは設備がなくて肉は盛れないし、木地の風合いもそのままにしたいので、乾いたら1回ペーパーで研いで、もう一度肉の盛れない塗り方で仕上げます。

第二弾の組み立て

図面をCADで描くと、修正の手間が手描きと大きく異なります。

手で描くときは、新しい線を描いて、古い線を消したつもりが周りまで消えて…という繰り返しですが、パソコンだときれいで速い。

正直、この手間分が図面制作の大きな時間短縮になるようです。

次の作品の図面も半分くらいできたでしょうか。

A3で出力したいので、明日にでもPDFに変換して、試しにコンビニのコピー機で印刷してみましょう。

実際の制作の方はというと、三角スツールの第二弾の組み立てをしました↓

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これであとは第三弾と木地仕上げ分だけとなりました。

第三弾は捨て摺りのペーパー当て、いつものように・・・シャカシャカシャカ・・・

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手作業による磨き作業も終盤に差し掛かりちょっと寂しい気分でも・・・いややっぱりない。

めんどくさい、きめ細やかな作業が済むことはスムーズな制作の観点から歓迎すべきことです。

そして拭き漆↓

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拭き漆の摺り重ねはサクサク進む問題ない作業です。

『クリエーターズマーケット in 京都』に参加します

8月11・12日に開催される『クリエーターズマーケット in 京都』に参加します。

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『クリエーターズマーケット』は例年、名古屋で開催されている大きなアートイベント・クラフトフェア・手づくり市で、今年は京都でも「出張開催」されるとのことです。

日時:2019年8月11日(日)・12日(月・祝) 11:00~18:00

場所:みやこめっせ第3展示場(3階)

    京都府京都市左京区岡崎成勝寺9-1

入場料:500円

野生の脅威の前に人間は無力だった

家の前にイチジクの木があります。

うちのイチジクの品種は7月と9月に収穫できるものです。

先週あたりから実がだんだんと大きくなっていたのですが、例年は鳥にすぐ食べられてしまいます。

そこで、今年はキラキラリボンをイチジクの木にぶら下げてみました。

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なぜ袋にしまわれているかというと、吊り下げた翌日から鳥がイチジクを容赦なく突っつき始めたのです。

鳥よけリボンの輝きが良い目印になったのでしょうか、執拗に毎日、食べられるようになりました。

そのたびに嫁さんがショックを受けていました。

野生の脅威の前に人間は無力でした。

でも、人間として負けてばかりもいられません。

この一週間食べられ続けて、今日、遂に防鳥ネットを全体に被せました。

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さすがにこれで食べられることはなくなるでしょう。

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イチジクさん、安心して大きくなってください。嫁さんも悩みの種が消えたようです。

勝手に実をならしているイチジクを横目に、家庭菜園ではいろいろな野菜が大きくなっています。

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長ナスは順調で、収穫は全く取れなかった去年の分を取り返していきます。

一方で、何となくナスに比べてピーマンは元気がないような気がします。

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トマトはいたって元気で、トマト屋根の上まで到達しました。

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シソ・ツルムラサキ・バジルも順調↓

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まあ、この辺りはどちらかというと草に近いですし(失礼)。

今日の作業のメインはイチゴを片付けることでした。

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世代交代をして、親株さんはサヨナラです。

その跡地には石灰を撒き、次の作物の準備を始めました。

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・・・ガシャガシャガシャ・・・

 

手描きから文明が進歩するかも

台風はとても短い命で温帯低気圧になり、東へ東へと進んでいるようです。

当地は雨、風ともに強くなることはなく、普通の雨の日といったところでした。

三角スツールの制作にもだいぶ慣れてきて、もう「単純な作業の繰り返し」といった感覚になってきました。

まあ、もともと作業自体も複雑なものではないですしね。

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丸鑿での斫り作業も順調に終えることができ(一昨日の話だけど)、いつもながら気持ちが全く乗らない磨きの作業も進めていきました。

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ちなみに第三弾の脚はだいぶ短くなって、机の上で横にしていると「短くて大丈夫かな」と思うほどです。

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一方で、座面の大きさは変わらないので、上下の対比だけで第一弾に作った三角スツールよりもだいぶ「かわいく」見えると思います。

ちょっとしたことで受ける印象というのは変わってしまうものですね。

ひと通り完成したら、仕上げの色も含めて、並べて「印象の違い」を確認してみましょう。

第三弾もこれで木地の作業は終わりです。

漆部屋では第二弾の拭き漆が終わりました↓

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捨て摺りを含めて4回の拭き重ねです。それではムロの中でおやすみなさい。

木地が出来上がった第三弾も捨て摺りをします。

・・・ペタペタ、フキフキ・・・

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こちらはムロに入りきらないので、漆部屋を閉め切って乾かします。

次は木地仕上げの塗装をと思い木固め剤を確認すると、塗料がほとんどなく、今日はできませんでした。

いつもながら早めの注文が期待、というか必須とされるところです。

表題の「手描きから~」というのはこれのこと↓

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これまで、図面は手描きで書いていましたが、CADを使ってみました。

ここのところのパソコン講座でだいぶ慣れてきたので、とりあえずは30日間の試用期間で描いてみます。

講座で習ったのはAut〇CADでしたが、お試しバージョンではまずdr〇ftsightを使ってみています。

う~ん、dr〇ftsightってAut〇CADとほとんど変わらないね。

一部で「パクリ」って言われるのも納得…。

どのみち、ノートパソコンだと図面描き辛いなぁ~。

サブスク、つまりは費用のことや操作性、互換性も含めて、Aut〇CAD LTにするか、dr〇ftsight standerdにするか、それともガラケー同様、手描きを通して地球上で最後の人間になるのか、考えます。

近畿は梅雨明けです

今日、「近畿は梅雨明けしたとみられる」とありました。

それにふさわしく、非常に暑くなりました。

京都市内では猛暑日となったようで、当地もそこまでではないにしろ、だいぶ気温が上がったのではないでしょうか。

また、夕立もあり、山地の夏にふさわしいような天候でした。

そんな中、暑さがこたえる工程ばかりやっています。

まずは、第二弾の捨て摺りを軽く研いでケバ取りをして・・・

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再び、拭き漆です。

・・・ペタペタ、フキフキ・・・

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拭き漆の作業も暑いです。

扇風機を回すわけにはいかないので、汗だくです。

そして、第三弾は斫り作業に入りました↓

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言わずもがな、これは暑い時期の仕事ではないですね。

雨にも負けて、風にも負けて、夏の暑さにも、冬の寒さにも負けて、東で二日酔いの人あらば、行って枕元で呑み・・・

・・・の私には耐えられません・・・でも、やります。

第一弾の接着

 

最近、制作がちょっとはかどっているようです(←自画自賛)。

とはいえ、世間的に見たら、こんなペースで「普通」くらいかな。

もっと、手際の良さを向上させたいものです。

第一弾はついに接着、つまり組み立てに辿り着きました。

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はいはい、この地獄二枚枘で接合いたします。

・・・コンコンコン・・・(どきどき)

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まあ、当然のことですが、図面通り加工すれば難見も問題ありません、ノンプロブレム。

心配した私は、アイアム「ニワトリ」。

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この調子で、第二弾・第三段も続く・・・はず。

その第二弾は拭き漆の捨て摺り↓

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・・・ペタペタペタ、フキフキフキ・・・

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つい先日と全く同じ光景が、ムロの中で再現されました。

そして第三弾は・・・

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枘穴のごみ取りを終えて、機械での面取りです(まだ途中だけどね)。